みだれ髪なう

彼氏の家で暮らす高学歴ニート。彼はゲームプログラマー。2人とも毒親持ち。あすぱーがーる。女の男性化を目指さないフェミニスト。心理学・哲学・社会学・経済学など社会科学全般が大好き。脱力系なゆるい恋愛論その他を徒然なるままに語りまする。

センチメンタルな午後

今朝、彼の母親がうちのマンションに訪ねてきた。姿は見ていないけど、喚き立てている声がインターフォンから聞こえてきた。彼は相当迷惑がっているようで、母親についてのグチを聞かせてきた。

あたしと彼の親はいわゆる毒親で、彼は言葉の暴力、あたしは言葉と物理的な暴力、ネグレクトを受けてきた。彼と知り合ったのも、「日本一醜い親への手紙」という被虐待経験の告白本を基にした講演会でのことだった。

彼はあたしの方がずっと酷い目に遭ってきたようだからと、気遣ってくれる。けど彼も味方になってくれる人がいない中、今までひとりで頑張ってきて、凄いと思う。

その上夢を叶えたというのだから、あたしは心から尊敬している。感動的な話だけど、また横道に逸れた。今ここに戻る。

彼の母親は彼が就職して家を出た後も、度々文句を言うだけの電話をかけてきたり、マンションの保証人を辞めると言って嫌がらせをしてきたそうだ。

今日は家にまで押しかけてきて、恨み言を沢山吐かれたり、鍵を投げられたりしたそうだ。

あたしは直接会っていないからどんな方なのか分からないけど、話に聞くと彼の母親も虐待に遭ってきており、彼の父親と出会い結婚して彼を産むも、その後離婚。親からの相続分でお金には困らなかったものの、親戚付き合いはほぼ切れており、友達もひとりもいなかったそうだ。

また、恨み言を言いながらも、おかずやごはんのパック、レンジ調理器や調味料等を差し入れてきた様子を見て、あたしはとても切なくなった。

いったいどんな思いで作ったのかなぁって。新生活に困らないようにと、明らかに配慮のある差し入れだし、愛情が全く無い訳ではなさそうだ。

自分自身親の愛に恵まれなかったし、離婚した元夫の子ということもあり、彼に対して複雑な心情を抱いてたんだろうなぁ。愛憎相見える感じ。

それに、彼を横から見てて、お父さんは相当格好いい人だったんじゃないかなぁって思った。彼女バカかもしれないけど、彼結構イケメンだし、目元とか手の甲、振る舞いに色気があるし。

好きだった人の面影を残す子(しかも男の子)に、愛しさと憎しみがない交ぜになった複雑な想いを抱いてたのかしら。

子どもの側からは見えない現代家族の内情は大変なものだなぁ、とセンチメンタルな想いに浸った午後でした。