みだれ髪なう

彼氏の家で暮らす高学歴ニート。彼はゲームプログラマー。2人とも毒親持ち。あすぱーがーる。女の男性化を目指さないフェミニスト。心理学・哲学・社会学・経済学など社会科学全般が大好き。脱力系なゆるい恋愛論その他を徒然なるままに語りまする。

保証人違憲問題

…昨日はショックなことがあった。家庭環境の悪い中、彼が必死で努力して勝ち得た内定が、理不尽な理由で危険に晒されている。

身元保証人のサインが求められているけど、母親から虐待を受けてきていた彼は、親にサインを頼めないのだ。

ネットには「親との関係が悪い人なんか信用出来ない」「親じゃなくても一人くらい書いてくれる人を見つけておかないのが悪い」という意見が散見される。

が、保証人が得られないのは本当に自己責任か?

保証人制度の不公平さは、実際に差別だ。そもそもまともな親ならまず子どもの側から縁を切っていることはないから、子どもは保証人の確保には「生まれつき」困らない。

親から虐待を受けてきている場合は本人の責任でないのに、むしろそんな環境の中、たった一人で頑張ってきて、トラウマやフラッシュバック、対人恐怖症と闘いながら内定を勝ち取った人に、力になるどころか暴力を振るい足を引っ張り続けてきた「加害者」の承認がなければ就職を認めない、とか酷すぎる。

片親家庭や虐待家庭に生まれた子どもに、ただでさえ虐げられてきた子どもに、本人がどれだけ努力しても親を通してしか評価しない、てこれが差別でないなら何が差別なのか。

 

海外では個人にこれだけ理不尽な犠牲と癒着を強要する保証人制度なんてない。個人が生まれや環境による差別を受けずに身元保証出来るように、保証証券制度がある国もある。

コネでしか人を判断しないってのも、憲法にある「個人の尊重」、「社会的身分又は門地により差別されない」という条文に反している。

「個人の尊重」に反する事例は、実は至るところにある。

学校では危険な組み体操を強要され、社会保障は封建的な「家族」を前提にした柔軟性のない制度のまま変わらず、被虐待児を保護する者は捕まり、「親の保証」がなければ本人がどれだけ頑張っても就職も賃貸物件を借りることも許さない。

これのどこが先進国なんだ。親に恵まれなかった人を、家族という牢獄に虜囚し、まるで「下層階級」のように「隔離」しようとする、これはアパルトヘイトカースト制並みの差別だ。

 

海外のようにグループホームや、被虐待児のためのシェルター、ACのためのカウンセリング施設を一刻も早く増やしてほしい。